増築現場にて、口数の少ない棟梁は既存のお宅の屋根を見上げては、唸ってばかりいました。
理由は、反りのある立派な屋根とその融雪設備... 既存部分と増築部分の取り合い...。
既存の小屋組みを何度も確認し、増築部分の墨付けをし刻み加工をし... 迎えた建て方の日!
桁までが上がり、ここからが正念場の小屋組みです... 棟梁は下で再度段取りを確認中!
新規の部材に丁寧に解体した既存部材を活用して、慎重に屋根の取り合いを納めていきます。
隅木・化粧垂木・鼻淀... 取り合いの微調整に苦戦しながらも、きっちり納めた現場マンの奮闘!
図面に線を引くのは容易でも、反りのある登り勾配を実際に納めるのは大仕事だったと思います。
増してや今回は増築、如何に自然に納めるかは図面ではなく、既存をお手本にしての作業...。
刻み加工から上棟まで、夏から秋にかけて、棟梁はずいぶんと頭を悩めていたようです。
『また、頭が薄くなった気がする...。』 と、口数の少ない棟梁が言ったとか言わなかったとか!?
真相は定かではありませんが、融雪配管も無事完了し、明日この屋根に板金が葺かれる予定です。